100周年を迎える大阪市中央公会堂!ガイドツアーが大阪観光におすすめ
大阪の淀屋橋、大阪市役所の近くにある大阪市中央公会堂。
今年100周年を迎える建物で国の重要文化財に指定されています。
ワタシは、大阪の大学に通い、大阪の会社で働いていたにも関わらず、
この大阪市中央公会堂に入ったことがありませんでした。
この辺りは日常的にうろうろしていたのにネ。
そんな大阪市中央公会堂にガイドツアーがあると知り、
ちょうど大阪に行く日と重なったので申し込んでみました。
大阪市中央公会堂のガイドツアーは、開催される日が限られています。
事前予約制で、有料。
電話、公会堂窓口、大阪市生涯学習情報提供システムいちょうネットから
予約できます。(いちょうネットはキーワード「館内ガイドツアー」で検索)
ただ、空きがあれば、当日の申し込みも可能なようです。
ガイドツアーの日には、レストランがあるサンクンガーデン側に案内が出ていました。
ガイドツアーはサンクンガーデン横の西入口入ってすぐの事務室で受付をします。
ガイドツアーは、ベーシックコース500円とスペシャルコース2,000円の2コース。
いずれもお土産付、ガイドツアーの内容は同じです。
スペシャルコースはガイドツアー後のレストランランチ付き。
ワタシはランチ有りのスペシャルコースにしてみました。
ツアーは、10時からと11時からの2回開催されています。所要時間は30分。
ただし、ランチは11:30からの案内になるので、10時のスペシャルコースに
参加した場合は、10:30から1時間ほど館内で待つことになります。
事務室で受付と支払いを済ませるとパンフレットと参加証、お土産引換券、
(スペシャルコースの場合はランチ券も)が渡されました。
ツアーは、自由見学エリアの展示室からスタート。
ガイドは公会堂のスタッフ、参加人数は想像より多かったです。定員は30名のよう。
地下1階にある展示室や廊下の展示品はツアーに参加しなくとも自由に見学出来る場所。
展示室には公会堂の歴史や近代大阪の名建築物の資料などが展示されています。
こちらでは、簡単に公会堂の成り立ちなどを教えていただきました。
大阪市中央公会堂は、北浜で株式仲買商を営んでいた岩本栄之助氏が
父の遺産と私財を合わせ寄付した100万円(現在のお金で50億〜100億円くらい)を
基に建設されたのだそう。1918年11月にオープンしたということです。
現在の貨幣換算に大きな開きがあるのは、第一次大戦などが影響し
激動の時代だったからだということ。こんな話はガイドツアーならではだと思います。
廊下並ぶのは建設当時大集会室2階席に設置されていた椅子だと教えてもらいました。
右端の椅子の座板の裏に付いているUの字の金具は、シルクハットなどの
帽子をかけるためだと言われています。
ツアーは30分のため、これらがある地下1階の説明はさらっと流す感じ。
もっとじっくり見学したいひとは、終了後に見てくださいということのようです。
開室していれば、いつでも誰でも予約なしで入れるので、もちろん後日でもOK。
そして、いよいよガイドツアーのメインである特別室へ。
大阪市中央公会堂は、現在も集会室(ホール)、ギャラリー、会議室を貸室として
一般に貸し出しています。ブライダルやダンスなどで利用する場合もあるのだとか。
特別室も貸室として利用すれば入ることが出来ますが、
見学のみはこのガイドツアーに参加するほかありません。
特別室は、入った瞬間、思わず「わぁ!」と感嘆の声が漏れてしまう素晴らしさ。
バロック的な印象なのに、どこかこれまで見た西洋建築とは違う雰囲気が漂います。
その違和感の正体は、天井画や壁画のモチーフ!
通常、西洋建築ではキリスト教や西洋神話をモチーフにしたものが多いと思うのですが、
こちらはなんと!日本神話がモチーフ。天井には天地開闢(てんちかいびゃく)という
伊邪那岐(いざなぎ)・伊邪那美(いざなみ)の両神が国造りのため、
天の沼矛(あめのぬぼこ)を授かるシーンが描かれています。
また、壁面にも素戔嗚尊(すさのおのみこと)が描かれていました。
素戔嗚尊は自分の頬髭から船を作り、金銀・土器などを輸入したことから
「商いの神様」とも伝えられているそう。商工都市大阪にふさわしい題材です。
天井下のアーチ部分に描かれているのは、仁徳天皇の逸話「民のかまど」がモチーフ。
人家から炊煙が立ち上っていないことに気づいて税を免除したというエピソードです。
仁徳天皇は、大阪の難波を都とした天皇でもあるものネ。
さらに、公会堂の正面アーチ部分として外観からも見えるステンドグラス。
こちらは、慶祝の象徴である鳳凰と大阪市の市章「みおつくし」のデザインです。
「みおつくしはどこに?」と思ったら、中央の正方形の四隅にありました。
ガイドツアーでは「みおつくしって何?」「大阪の市章ってどんなだった?」と
思うひとでも解りやすいよう文字パネルを交えて解説してくれます。
このパネルは「みおつくし」だけでなく、「天の沼矛」「素戔嗚尊」「仁徳天皇」
など要所要所の言葉で登場。単に説明するだけでない工夫が感じられます。
また、ステンドグラスの随所には丸い部分は凸レンズがはめ込まれていました。
平面的な印象のステンドグラスのアクセントになっていて、とてもキレイ!
差し込む日差しを拡散するよう考えられています。
様々なものが進歩を遂げ、あらゆる情報が簡単に手に入るようになった現代ですら
このこだわりに圧倒されてしまうのに、これが100年前に建てられただなんて。
当時のひとはどう思ったのだろうと想像するだけでワクワクしてきます。
特別室には、ほかにもガイドスタッフすら手袋をしないと触れないカーテン、
木工象嵌の細工を施した扉、絵のようにすら見える鳳凰の刺繍など職人の技巧が
詰め込まれていました。この部屋を今、再現することは出来ないのだとか。
30分だけれど、とても内容が濃く、貴重なものを見たガイドツアーでした。
最後にアンケートに答えてツアーは終了です。
このアンケートを書くために、特別室のテーブルと椅子を使うことが出来るの!
案内されたとき「え?座っていいの?」なんてドキドキしてしまいました。
ガイドツアーのお土産は地下1階にある公会堂SHOPで引き換えます。
お土産は実際にショップで販売もされているクリアファイル。
コレ、白い紙を入れると昼、抜くと夜の公会堂になるという仕掛け付きです。
関西で暮らしていたときは見向きもしなかった大阪市中央公会堂。
離れてからわざわざガイドツアーに参加しに行くなんて笑っちゃうけれど、
興味を持たなかったことをちょっと後悔するくらい素晴らしい建物でした。
これこそが離れてから判るありがたみというもののような気が。。。
中央公会堂のガイドツアーは、日程が合うなら大阪観光のひとつとしておすすめ。
ガイドツアーの開催日は、大阪市中央公会堂のサイトで公開されています。
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